当院のご案内

2024年頭のご挨拶

2024年頭のご挨拶

病院長 片桐義文

 新年あけましておめでとうございます。

 コロナ感染症が5類になって少しづつ日常生活が戻ってきた感じがします。

 市民病院の病院理念として【心が癒される病院を目指します】を掲げています。そのため院内での郡上盆踊りや、季節ごとの飾りつけ、バザー、クリスマスのライトアップ、トーンチャイム演奏会などを行っていましたが、2020年のコロナ発生後は院内感染対策で全ての催し物は中止していました。

 5類になって初めての昨年末の2023年12月25日には院内クリスマスコンサートを開催することができました。このイベントは当院の外科専攻医の井上医師が中心となって、岐阜大学医学部の室内合奏部とハープ奏者(森清医師の奥様)、当院の有志、および内科専攻医の吉田医師が司会をして開催することができ、参加していただいた方々には少しでも心癒されたと思います。

image001111.jpg また今後は以前のように地域住民の方との意見交換やご意見をいただくために行っていた公民館におけるナイトスクールなどの開催も予定しております。

 一方で感染はまだまだ続いており、インフルエンザ等も流行しているため、市民病院では、感染対策の徹底及び面会制限(面会の予約制)を行っていますので皆様にはご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

 今年の干支は「甲辰(きのえ・たつ)」で、春の暖かい日差しが大地すべてのものに平等に降り注ぎ、急速な成長と変化を誘う年とのことです。2024年はパリオリンピックが開催され日本人の活躍や、野球の大谷選手がドジャースでの活躍が期待されるなど明るい話題も多くなる思といます。ポスト・コロナで新しい社会が、活気あふれる年になるように祈願しております。

 
   
   

 

病院機能評価認定報告

病院機能評価認定報告 3rdG:Ver.2.0  2022・8・1

 公益財団法人 日本医療機能評価機構が中立的、科学的・専門的な見地から病院の評価を行い、認定病院は、地域に根ざし、安全・安心、信頼と納得の得られる医療サービスを提供すべく、病院の質改善活動が行われ日常的に努力している病院になります。

当院は5年前に3rdG:Ver.1.1一般病院で認定されていました。5年経過し2022年3月に再認定のための審査を受け、再度認定病院となりましたので報告します。

昨年2021年の1月にコロナワクチン接種が開始されましたが、コロナ感染に対して有効な治療法がなく、機能評価受審に対して準備が十分にできるか不安でしたが、こういった困難な時期ほど職員が一致して取り組む必要があり、再受審に向けて取り組んできました。

 

 【再認定への取り組み】

   医療の質向上委員会を設置 2か月に1回 PDCAサイクルによる質向上活動 

   多職種によるカンファレンスの恒常化

   評価の低い項目の検討

   機能評価ラボによるWEBによる機能評価チェック

   機能評価機構への職員満足度調査解析 など

 

#2022年3月9,10日 第2回再受審#

コロナ第6波がおさまっていませんでしたが、ワクチン3回接種済んでいることより

サーべイヤーによる訪問審査受審し、診療情報管理での指摘を改善して認定となる

 

2022年8月4日 日置市長に認定報告 (市長、院長、看護部長)

1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【機能評価認定病院  岐阜県内25病院】

岐阜大学附属病院、県総合医療センター、県立多治見病院

岐阜市民病院、大垣市民病院、中津川市民病院、土岐市立病院

岐阜赤十字病院、高山赤十字病院

中濃厚生病院、東農厚生病院、岐北厚生病院、揖斐厚生病院、

朝日大学附属病院、長良医療センター、東海中央病院、

松波総合病院、 中部国際医療センター(木澤記念病院)

山内ホスピタル、山田病院、のぞみの丘ホスピタル、川村病院、博愛会病院

岐阜清流病院、 高井病院

 

 
   
   

 

新年挨拶(令和4年)

 新年あけましておめでとうございます。
図2.png
 昨年(令和3年)は新型コロナ感染症のため1年遅れで東京オリンピック・パラリンピックが開催され、その後の第5波までは医療のひっ迫が続きましたが、ワクチン接種が進み、日本の感染者は激減しました。いまだに海外はオミクロン株が出現して感染拡大が続いており、今後どのような経過になるか不確定なことが多く、今後も臨機応変に対応していかなければならないと思っております。
 郡上市内では120名以上の方が感染されました。市民病院の対応で最も大きく変わったことは、5階の療養病棟をコロナ病床として使用したことでした。令和2年8月に第1例目の受け入れを開始し、12月末からの第3波では急速に入院患者が増え、重症度も高くなり、同じフロアで療養患者の治療、介護、看護するのは、院内感染の拡大が危惧されました。そのため令和3年3月に療養病棟をコロナ感染病床に転換しました。病棟内に隔離壁を作り病棟内陰圧装置を設置し、5月の第4波、9月の第5波を乗り越えることができました。また入院患者が重症化した場合の処置室など整備し、外来抗体カクテル療法にも対応しました。
 一方で令和3年4月からはコロナワクチン接種が開始されました。開始当初は検診センターや外来を接種会場として使用しました。7月からはコロナ禍の面会制限で利用者が減少した院内食堂を改装し接種会場として使用し、この間に約1万2千人にワクチン接種を行いました。日ごろからの感染対策を確実に行うことで、幸いなことに病院内での院内感染もありませんでした。
病院遠景.png
 コロナにも対応しつつ中核的病院として、当院の役割である救急医療、急性期一般診療はまったく縮小せずに対応できました。前例のない新型感染症の中で、コロナ患者の受け入れ、多数のワクチン接種を行うことができたのは、患者さん中心の医療を届けられるように、職員一同が協力した結果と思っております。今後も地域で信頼される病院を目指し邁進していくつもりですのでご理解ご協力よろしくお願い申し上げます。
 2022年の干支の壬寅(みずのえ・とら)は、「陽気を孕み、春の胎動を助く」、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれることを表しているそうで、ポスト・コロナで新しい社会が活気あふれる年になるように祈願しております。
 
令和4年元旦   院長 片桐義文
 
 
   
   

 

新年挨拶

 

院長(ぼかし).png 新年あけましておめでとうございます。

 昨年(令和2年)は東京オリンピック・パラリンピック開催の年で世界中から日本が注目され、海外からの観光客などでお祭りムードになるはずだったのですが、新型コロナ(COVID-19)の感染爆発により、移動制限や三密にならないようにすることで人との接触機会が減少し生活様式が一変した1年でした。

 令和3年度中にコロナが終息してくれればよいのですが、経済活動をまわせば感染は増え、自粛すれば経済が滞るので国の方針もなかなか定まらないようです。いまだかつて経験したことのないパンデミックで、専門感染学者も人によって意見が異なり、何を信じてよいのか、また感染者が出ている地域では、マスクはずしてくしゃみをすれば犯罪者のように扱われるなど、なぜか価値観まで変わってきてしまったように思います。

 郡上市民病院では、県内発生当初より感染者が出た場合に備え準備してきました。PCR検査と同じ精度で1時間で結果が出るLAMP法や、県のコロナ感染調整会議座長で岐阜大学の感染管理名誉教授の村上先生にコロナ対応へのアドバイスをしていただき、院内の見直し、陰圧装置の設置、感染者の検査を院外でできるコンテナの設置などおこなってきました。令和2年11月に、郡上市で初めて感染者が発生した時も迅速に対応してきました。

 コロナ対応で大変でしたが、新しい可能性の発見も一部にはありました。それはこの一年間いろいろな会議や、研修会、学会などはオンラインで行われることが多くなり、わざわざ出張しなくてもほとんどの会議が可能でした。医療においてもwithコロナの時代に遠隔での診療など必要な時代になるかと思います。直接患者さんと触れ合って診察するのが本当ではありますが、令和2年より厚生労働省はコロナ下での感染拡大防止のため、条件を満たせば一部のオンライン診療を許可しており、状況によってはオンラインでの活用が必要になるものと思われます。

 これからも新型コロナへの対応とともに、郡上地域の急性期医療の中核病院として、郡上市民病院は病院理念である『地域で信頼され心が癒される病院』を目指します。今後も理念達成のため、患者さんのための医療を行っていきますのでよろしくお願いいたします。

また新型コロナが速く終焉することを切に望みます。

 年頭のあいさつでは新しい年への抱負を述べなければなりませんが、コロナ流行第3波をむかえており当院の対応を含め挨拶といたしました。

 

令和3年元旦  院長 片桐 義文

 
   
   

 

震災特集で,ぎふチャン放送のインタビューがありました。

 東日本大震災から8年経過し、3月11日に震災特集で当院の防災について、ぎふチャン放送のインタビューがありました。

image岐阜ラジオ.jpg

インタビュアーはぎふチャン、アナウンサーの櫻井靖子さんでした。

 

 内容は、災害の多い日本では、地震だけではなく昨年の豪雨被害など、いざというとき一人でも多くの命を守るための救急医療、また身を守るため、冷静な時にこそ日ごろから気を付けておきたい点などについてのインタビューでした。

 災害に対する当院での防災対策委員会や避難訓練について説明しました。また災害時に飲料水や食料など院内に3日間の備蓄していること、土砂災害による通信交通網の寸断に備え衛星電話設備していること、病院前の公園内に震災後に設置したヘリポートがありドクターヘリを活用していることなど地域医療について説明させてもらいました。

 災害になり病院に受診する際に日頃からの準備として、救急時にご自身の体の状態を正確に伝えれるように、お薬手帳や、お薬手帳がない場合にご自身の携帯電話などにデータを取り込んでもってくることで診療の一助になることをお話ししました。

 

 

 

 

 
   
   

 

新年あけましておめでとうございます。

 

新年あけましておめでとうございます。

院長 片桐義文

今年は平成最後の年であり、新元号の最初の年でもあります。

【平成】は史記の「地平らかに天成る」から、「国の内外で、天地とも平和が達成される」ようにとのことで元号が決められたそうです。阪神淡路大震災、東日本大震災、御嶽山噴火など予期せぬ天災がありましたが、幸いにも日本が戦争などにまき込まれることなく、比較的平和に過ごせたように思います。東京オリンピック、大阪万博などが決まっており、新しい元号にはどのような思いが込められるか、またどのような新時代になるのか期待せずにはいられません。

 この平成の時代に、郡上市民病院が辿った変化を振り返ると、平成元年の病床数は122床(一般112床、伝染10床)でしたが、郡上市の合併により平成16年に郡上中央病院から

DSC_0008a.JPG郡上市民病院へと改名し、平成18年には病院が新築移転され現在は150床(一般100床、療養50床)で新病院となり12年が経過しました。

 日本全体で人口減少、少子高齢化はすすみ、都市部への人口集中が進むと考えられます。郡上地域として医療資源の有効利用を考え、将来にわたり病院の役割を考える地域医療構想会議では、当院は中濃地域の急性期医療を担う病院で、郡上地区は市民病院が中心となり急性期医療をささえていくことが再確認されています。急性期医療を担うために、平成23年に病院前ヘリポート完成、平成24年にHD鏡視下手術機器導入し低侵襲手術開始、平成25年に1.5テスラMRI導入、平成26年に電子カルテ導入し郡上市内公的病院ネットワーク構築、DPC導入、平成27年にRI更新、平成29年に病院機能評価ver3合格、次世代デュアルエナジーCT導入,平成30年には開設時から計画されていた多目的血管造影室(心臓カテーテル、腹部臓器、末梢血管、脳血管にも対応)を導入することができました。

 すなわち平成の時代のうちにはすべての医療機器を、最新機器として導入し、またインターネットを使用して岐阜大学専門医による診断もほぼリアルタイムで行うことが可能となりました。平成の時代は、世の中がまさにアナログからデジタルにさらにICT(情報通信技術)が急速に進歩し、その恩恵により医療環境も進んできました。今後はAI(人工知能)による診断も可能となるかもしれません。

 新元号に変わりますが、医療に都市部とへき地の差があってはならないとの病院創立理念にしたがい、地域で信頼され心が癒される病院を目指す当院の方針には変更はありません。IT化は進んできますが、顔が見える関係、人と人との関係は重要であり、今後も安心安全で適切な医療を提供できるよう職員一同邁進してまいりますので、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

DJI_0010.JPG

 
   
   

 

 
 

タイ・バンコク医療視察団が郡上市民病院視察に訪れました。

 平成30年5月15日 Medical service Department Bangkok Metropolitan Administration より日本医療視察団が訪日し、郡上の地域医療の視察に訪問しました。

 バンコクからの視察団は中部国際空港から直接当地に訪れ、地域中核病院である郡上市民病院および地域医療で老健施設を見ていかれました。

 その後、上越地域医療センター、新潟医療福祉センターなどを巡り、日本の地域医療について視察されるとのことでした。

 視察団は団長のMedical service Department の副総長MR.SOMCHIをはじめタイの外科医、看護師など医療関係者ら計34名が訪れました。

 私からは郡上の紹介を行い、市民病院の地域での役割や救急体制、BFHなどを説明し、郡上地域の統一電子カルテなどネットワークを利用した連携システムなどを紹介しました。

 視察団からは多くの質問を受けました。救急患者のmanagementといった医療の観点からの質問以外に、医療体制が異なるため、患者さんの医療費負担、政府の医療に対する支援や補助について興味があるようでした。

 今回、初めて海外の視察団を受け入れ、交流の機会を得て日本の医療については理解してもらいましたが、当院よりタイの医療事情についてもう少し聞く時間が取れれば更に交流できたと思いました。

 病院紹介のち、院内各部署の視察も行われ、団長からは日本の医療が世界一であるとの認識で、医療視察が有意義に行えたとの謝辞をいただきました。

 

 

CIMG2925.JPG

CIMG2935.JPG

 
   

 

★郡上市民病院にDMATが来ました。 中部ブロックDMAT(災害派遣医療チーム)実動訓練

 平成29年10月8日朝6時に高山市、下呂市の阿寺断層の活動によりM7.9 大規地震が発生し、下呂で震度7、郡上市でも震6弱のゆれがあり、郡上市では明宝地区の被害が甚大となった。

災害1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 郡上市民病院は耐震構造で建物に損傷なく自家発電装置により、病院機能は維持できたが、職員も被災し、医療スタッフは不足していた。また水食料は3日分の備蓄がある。

 地震直後より傷病者が多数来院し、院内災害対策本部を立ち上げ治療を行った。

 8時半の時点で41名の傷病者を受けいれたが、更に多数の受傷、傷病者が来院してきており、EMIS(広域災害救急医療情報システム)を用いてDMATの派遣要請を行った。

 震災発生直後より、中部9県のDMATチーム88チーム(約460名)が岐阜県に出動した。中濃地区の災害拠点病院、中濃病院に到着したDMATチームの中から、郡上市民病院には、三重県・松坂市民病院/救急科科長・谷口医師がコーディネータとなり、10時32分に浜松医科大学救急DMATチーム(災害医学助教、高橋医師以下4名)が到着した。

DSCF9038.JPG

DSCF9116.JPG

 

 

 

 

 

 

DSCF9125.JPG

DSCF9131.JPG

 

 

 

 

 

 

 DMATチーム到着後、さらに36名の傷病者に対し、浜松医科大学チームと当院の災害対策委員長の丹羽副院長および災害対策委員会メンバーとともに、トリアージ訓練を行い、重症患者の転院搬送、受け入れ施設確保を、EMISデータを参考に行った。実際に即した受傷者のトリアージ搬送訓練が12時半に終了した

 この間、衛星回線を通じて傷病者の情報伝達し、多数の傷病者の受け入れに対応した。最優先治療群(赤tag)4名は当院での処置を行い、それ以後に発生した赤tag 7名はDMATチームによる搬送を決定した。待機的治療群(黄色tag)は32名に達し、すでに入院していた患者を含め当院の入院病床150名以上となるため、郡上市民病院の大会議室を黄色tag患者用に開放することを決定した。緑tag(歩行可能ですぐ処置の必要のないもの)患者は外来で待機とした。

 

 当院が被災地となった時の救援要請訓練で、実際のDMATチームが派遣されて緊張感あふれる実動訓練であった。当院では今年は9月下旬に消防署と防災訓練実施をおこなっているが、大規模災害の時は、一施設で対応できる患者には限りがあるため、多数の患者の受け入れには応援要請が必要である。今回岐阜県では初めて、DMATの実動訓練であり松坂市民病院、浜松医科大学の災害救援チームのスタッフの方々との情報交流は大変勉強になった。

DSCF9164.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大規模災害の時は、近隣病院との情報伝達が極めて重要である。問題点としては、今回はインターネット回線が使用可能な設定下であったが、携帯電話,webなどの通信手段は障害が起きることが予想され、医療、行政のネットワーク優先にするなどの方策が必要と思われた。また、医療スタッフ不足の中、搬送にかける人数には限りがあり、さらに郡上地域は近隣病院までの搬送には時間がかかるため、多くの救援チームによる現地での活動が必要と感じた。

 災害は起こっては欲しくはありませんが、起きた時に適確に対応できるように訓練し、一人でも助かる命が助かるように準備していかないといけないと感じました。

DMAT.gif

 

 

 

 

 

 

 

 

 DMATとは「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略してDMAT(ディーマット)と呼ばれています。コード・ブルーにも出てきます。

医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。阪神・淡路大震災で災害医療について多くの課題が浮き彫りとなり、この教訓を生かし、各行政機関、消防、警察、自衛隊と連携しながら救助活動と並行し、医師が災害現場で医療を行う必要性が認識されるようになりました。災害派遣医療チーム、日本DMATが平成17年4月に発足しました。

 
   
   

 

病院機能評価3rd.Gに認定されました。

 DSCF8786.JPG

  郡上市民病院では、安心安全な医療の提供、および医療の質を高め、さらに他の地域とそん色のない医療を提供するために、平成29年2月に公益財団法人 日本病院機能評価機構による審査を受審いたしました。

 市民病院では当院の病院理念である【地域で信頼され心が癒される病院】をめざし、2年前の平成27年より機能評価プロジェクト委員会を設置し、病院全体で医療の質の改善に取り組んできました。

 病院機能評価受診では、日本病院機能評価機構すなわち第3者機関が病院の体制、手順を確認し、患者中心の医療の推進、良質な医療の実践、理念達成に向けた組織運営が行われているかを評価されます。

 機能評価は現在3rd.G(第三世代)となり、組織的に「患者の視点に立った良質な医療の実践」を重視しています。患者さんが外来受診から入院し、退院するまでのすべての過程でチーム医療、院内の組織体制の見直し、診療における手順の見直しなど、百数十項目において改善し評価をしていただきました。

 その結果、いずれの項目も適切に行えており平成29年5月12日機能評価に合格しました。

 現在、岐阜県内では26施設が認定されており、中濃地域では第三世代の新しいバージョンでの認定は中濃厚生病院、関中央病院に次いで3番目に認定され郡上市内では初めて認定となりました。

 今回、病院内で患者さん中心のチーム医療を実践する基盤、習慣ができてきましたので、急性期医療に関してはさらにこの体制を維持していくことが当院の重要な役割と思っています。

20170223_153224_162.jpg

20170222_133245_640.jpg

 20170222_141543_249.jpg

 

 
   
   

 

電子カルテと地域連携

image0551.png

 平成28年8月 ソフトウェアサービスユーザー会に診療情報管理室メンバーとともに参加してきました。ソフトウェアサービス(SS)とは郡上市民病院で使用している電子カルテのメーカーです。

 郡上市民病院では平成26年1月1日よりSS電子カルテを導入し、平成27年1月より白鳥病院およびへき地診療所が同じ電子カルテになりました。郡上市内では公的病院はこの電子カルテで接続しており、同じIDで、どの病院、どの診療所に受診しても病状、既往、血液データなどが瞬時に判るようになりました。またデータサーバーは市役所内にあるため、地震や台風などの災害により病院が機能しなくても、そのデータは保護されることになります。

 緊急時に受診するような際は今までどのような病気であったかなどが判り迅速に治療することが可能となります。さらに災害などが起きても記録が残り安全に診療できます。

このように郡上市の公立医療機関ではどこでも同じ情報になり、個人情報を保護しつつ病院間を超えた連携がすでに始まっています。

 

 SS社の電子カルテは日本全国で500病院以上が使用していますが、市全体での電子カルテ医療連携は先進的な取り組みとして取り上げられ、今回のユーザー会では当院の診療情報管理室の奥田技師が発表させていただきました。

 

 国の方でもITを使用した医療連携を進めており、将来はどこの医療機関でも同じ医療、医療情報が共有されると思いますが、個人情報保護との関係ですぐには実現しないと思いますので、郡上地域での先進的な医療連携をお手本にしてもらうといいと思っております。

 

 また、昼食をはさんでユーザーの院長・理事長の会に参加し、四国や千葉がんセンターなどの病院、当院のような自治体病院、民間病院など、様々な院長と意見交換を行い、医療安全、災害対策に対して情報共有ができました

 今後も医療連携、医療安全に対して電子カルテシステム上でヒューマンエラーを防いでいこうと思っています。 

 
   
   

 

大地震発生

 

 

 【平成28年○月△日、午後3時に東南海沖で大規模地震が発生し、郡上市は震度6で、周辺の道路が寸断され陸の孤島状態になった。広範囲の地震のため、自衛隊、応援DMATなどが来るまで3日間、郡上地域の医療を死守した】

 3時5分には災害対策本部(※1)を、院長はじめ本部職員が集まり設営した。

 携帯電話は使用できなかったが、病院災害状況は各病棟から逐次報告され、入院患者の状態、稼働設備の状態は、大規模地震の割には軽度であり病院機能を維持できる(※2)と判断した。

DSCF0003.JPG

DSCF0006.JPG

DSCF6098.JPG

 衛星電話(※3)を使用して、県庁などへの連絡は可能で災害救援を要請した。

 

 

 地震発生後より約30分経過したころから、崩壊していない病院へ患者が殺到した。

 病院玄関前では、緊急治療を要するか否か、患者の重症度を判断するトリアージ(※4)を開始した。次々に運びこまれる患者をその緊急性により、振り分け全職員が協力し適切な治療をおこなった。

DSCF0038.JPGDSCF0033.JPG      

                                                               

 

 

 

 

 

 

 一方病棟では、エレベーターは使用できず、上層階から患者の搬送を行うためエアストレッチャー(※5)を利用して階下に移動させた。

 院内保育の子供たちも怪我することなく避難した。

DSCF0026.JPG

IMG_0250.JPG

 

 

 

 

 

IMG_0261.JPG

 地震による火災が発生したが、病院周辺の放水銃を用いて職員が消火した。

 

 

IMG_0269.JPG

 

 

 日が落ちて徐々に寒くなる中、栄養科職員が、湯または水を入れるだけでご飯が炊けるアルファ米(※6)をおにぎりにしてみんなに配った。幸いなことに職員にけが人もなく、多くの患者の救命、治療および搬送ができた。 ・・・・・以上訓練でした

 

 

※1 震度5強以上は災害本部を設置する。

※2 病院は阪神大震災の震度7でも崩壊しない設計である。

※3 病院内に広域災害用の衛星電話を常備している。

※4 研修医も積極的に参加した。

※5 担架ではなく、階段を安全に移動できるものである。

※6 病院には3日分の飲料水、300人分の食事が備蓄されている。

 

 平成27年10月21日に郡上市民病院防災訓練を実施しました。

 災害は起こっては欲しくはありませんが、起きた時に適確に対応できるように訓練し、一人でも助かる命を助けるようにしていきたいと思います。

 

 
   
   

 

病院旅行 姫路城からの吉本新喜劇

 

image112.jpg 恒例の、郡上市民病院互助会で毎月の積立を利用した互助会企画病院旅行があり10月10日から一泊二泊旅行に参加しました。

 今年は、朝7時半に市民病院発のバスで、国宝姫路城から淡路島経由で吉本新喜劇を見てきました。

 国宝姫路城は平成5年12月、奈良の法隆寺とともに、日本で初の世界文化遺産となりました。姫路城の大天守は、慶長14(1609)年に建築され、平成21年からの平成の大修理が今年完成し、真っ白になった姫路城に登ってきました。

 400年以上前に作られた天守閣には外敵から守るためのさまざまな仕組みや、地震に強い構造と、白漆喰総塗籠造りで鮮やかな城壁は本当に白く、シラサギが羽を広げたような優美な姿から「白鷺城」と呼ばれる美しさが見事に調和していました。スマホでバーチャル解説が見ることができ、柱を透視し立体的に見ることができるなど、歴史とITが融合していました。

 二日目は本四連絡橋、明石海峡大橋をわたり、たこ焼きを食べた後、なんばグランド花月にて吉本新喜劇を見てきました。テレビでも放映されていますが、やはり生の舞台はとても楽しく、大いに笑ってきました。

image113.jpg 一日二泊の旅行でしたが、病院職員との交流、歴史探訪、お笑いと日常を忘れ非常に楽しめた旅行となりました。

 互助会旅行は、日帰り、グループ旅行もあり病院職員の親睦を深め、明日からの仕事の糧にしてもらいたいと思います。

 
   
   

 

恒例の院内盆踊り大会と、はじめての変装踊りコンクール金賞

 猛暑の中、今年も伝統の郡上踊りが開催されました。例年になく暑い日が続きました。少し雨が降りましたが8月15,16日は土日になり、当院の若い研修医の先生も朝2時ごろまで参加していたとのことでした。

 病院の外からは郡上踊りのお囃子が聞こえ、お盆の間も入院されている患者さんたちに心が癒され、早く元気になっていただきたいと考え、郡上市民病院では、院内で盆踊り大会を開催しております。8月20日に開催し、今年で第9回目となる恒例行事の院内盆踊りを楽しんでもらっており、私もスタッフと一緒に浴衣と下駄で参加させていただきました。

 郡上お囃子クラブの皆さんのご厚意により、生演奏で演奏していただき、病院スタッフと患者さんたち約100名で、かわさき、春駒、やっちく、げんげんばらばらなどを踊りました。患者さんの中には、寝たきりで活動が制限されている方もみえましたが、やはり地元の慣れ親しんだお囃子を聞くと、皆さん笑顔になり、リズムをとっているのはとても印象的でした。

CIMG0936.JPGCIMG0948.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 8月29日の商工祭での変装郡上踊りコンクールに出演しました。市民病院からは、看護師、検査技師、リハビリなどとともに院長、副院長、看護部長など有志で参加いたしました。病院が地域に溶け込むように、一目で病院とわかるように工夫をこらした変装をさせていただきました。かつて病院として参加したことはなく、変装して行くと少し恥ずかしい感じがありましたが、会場には既に多くの仮装パレード(団体20組以上)が始まっており、課題曲のやっちくを皆で揃って踊ることができました。また審査員や会場に集まった市民の方に親しみやすい病院をアピールでき団体の部コンクールではなんと【金賞】を受賞することができました。有志の皆さん、関係者の皆さん有難うございました。

IMG_2715.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 徹夜踊りが終わると郡上にも少しづつ秋の気配が近づきます。

患者さんが元気になるように、また来年も地域のイベントにも参加し地域で信頼される病院になるようにしたいと思います。

 
   
   

 

2015年 新年挨拶

 

 新年あけましておめでとうございます。image1501.jpg

 

 例年より降雪量が多く、八幡町でも1月1日より雪が多く積もり、除雪が追い付かず、移動するのも大変なくらいですが、皆様の地域はいかがでしょうか。

 

 

 

 さて郡上市民病院は、昨年2014年の1月に電子カルテを導入いたしました。1年経過すると、電子カルテは患者様の情報を記載しているだけでなく、治療、診断の補助、計画的治療にも役立ち、また他職種の連携のためには今では必須のものとなっております。

 さらに今年2015年1月より白鳥病院も、郡上市民病院と同じ電子カルテを導入しました。皆様ご承知のとおり、郡上市民病院と白鳥病院は郡上市の運営する(市長が開設者)公立病院です。同じ電子カルテを使用することにより、診療情報を共有することが可能となりました。

 2つの病院は八幡町と白鳥町にありますが情報を共有することで、どちらの病院にかかっても、患者様の体のことがわかるようになります。これは例えば、突然の病気などで救急車でかかられたとき、どちらの病院にかかっても過去の病気のことがわかり適切な診断治療が迅速に行うことができ、また薬の飲み合わせなども瞬時に確認できます。内科にかかっていても、他の診療科の情報もすぐにわかります。また過去にとった血液検査、レントゲン、生理機能検査などの情報も得ることができれば、患者様にとって不必要な検査を行わなくても適切な診療を受けるができます。電子化することで診察券が共有できたり 紹介料が発生しないなど公的病院の利便性が増すものと考えております。

 個人情報保護など、どのように運用するかなども検討しており、2015年4月をめどに市民病院と白鳥病院の電子連携を開始しようと考えております。

 昨年は岐阜県総合医療センター(県病院)との遠隔画像診断を更新しただけでなく、郡上市民病院でのレントゲン検査をインターネット回線で診断する方法も導入しました。

 各職種にてお互いの顔の見える地域連携を促進するために、情報共有は必須ですのでITも利用しつつ地域の皆様に安心で安全で信頼される病院となるために、職員一同、邁進していく所存です。郡上でできる医療は郡上で行うためにより連携強化していきますのでよろしくお願い申し上げます。

 

 
   
   

 

院内盆踊り、郡上踊りを行いました。

 郡上八幡市内では、今年も伝統の郡上踊りが開催されました。今年は、異常気象なのか、地球温暖化のためか、徹夜踊りの日も雨が降り、吉田川、長良川が氾濫注意水位にまで増水したため、一時中止になったりしましたが、多くの人々が参加されていたものと思います。

 病院は8月の13日から15日の間、お盆の期間中も通常どうりに診療を行いましたが、病院の外からは郡上踊りのお囃子が聞こえ、入院されている患者さんたちは、早く元気になって、お盆の期間に里帰りしているご家族と一緒に過ごしたいと希望されます。外出や外泊の許可が出ている入院患者さんは自宅に帰ったりできますが、病気のため病院内に入院しておられる方も多くみえます。郡上市民病院では、少しでも心が癒されるように7年前より院内で盆踊り大会を開催しており、今年も8月22日に第8回目を行い、私もスタッフと一緒に浴衣姿で参加させていただきました。

 郡上八幡おはやしクラブの皆さんのご厚意により、生演奏で演奏していただき、病院スタッフと者さんたち約80名で、かわさき、春駒、やっちく、げんげんばらばらなどを踊りました。

 患者さんの中には、寝たきりで活動が制限されている方もみえましたが、やはり地元の慣れ親しんだお囃子を聞くと、皆さん笑顔になり、立てなくても手を動かしてリズムをとっているのはとても印象的で、郡上踊りはいわゆるソールミュージックと思われました。

 市民病院では、今後もクリスマス演奏会や、看護の日の集まり、バザーなど患者さんが心癒される行事を行っていきたいと思っておりますの、ご参加の程よろしくお願いします。

 最後に、毎年忙しい中、患者さんのために演奏していただいている郡上八幡おはやしクラブの皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。また来年も宜しく願いします。

 

image004.pngimage005.pngimage006.png

 
   

 

介護について 

 先日「小山明子記念講演」を拝聴する機会がありました。

 小山明子さんは、昨年亡くなった大島渚監督の奥さんで、女優としても活躍中の方です。

大島渚監督は「戦場のメリークリスマス」「愛の亡霊」などの作品でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞されている日本を代表する監督で、社会性の高い作品を描いておりファンの方も多いと思います。

 その監督が64歳の時、脳出血で倒れてから17年間、女優の小山明子さんが介護を行ってきた経験から得られた介護の問題点や、どうやって克服してきたかの講演でした。

女優さんで、周りに相談する人もいなく、ご飯も作ったことがない状態で介護が始まり、小山さんご自身も「うつ」になったところを乗り越えて、現在は仕事にも復帰されているようです。

 病気や、高齢化が進んできて、ある日突然、配偶者や家族が要介護状態になった場合、どうしたらいいか?また、介護をどのように行っていくかなど、不安になることは多いと思います。また他人事と思っていてもいつ自分の周りに起こるかわかりません。

 厚生省は病院・介護・在宅治療といったそれぞれ独立している機能を、連携し協力し合うことで、患者さんが家庭で安心して暮らせるように医療・介護保険を計画しています。

 

 小山さんが強調されていたことは、ご主人への愛情と、一人で悩んだりせず、周りの地域の住民の皆さんとの関わり合いが、助けになったことを強調されておりました。

 

 郡上地区は高齢化が進んでいますが、都市部に比べると地域の関係がとても親密なところです。地域で支えていく姿勢は十分にありますので、市民病院もその手助けができるようにしていきたいと考えております。

 
image002.jpgimage001.jpg    
 
   

 

定年後の田舎暮らし充実度 高齢化医療について

 

  平成26年は2年に1回の診療報酬の改定となります。診療報酬とは医療行為等の対価として計算される報酬を指し、全国共通で改定されます。4月から改定され、消費増税などあり市民のみなさんの負担が心配なところです。

 高齢者の人口がピークを迎える2025年にむけて、医療費高騰や病人の行くところがなくなるなど問題があり、これに向けて、中央社会保険医療協議会の答申により診療報酬が決まります。病気の人がまず病院で治療し、その後は自宅に戻れるように医療制度を整えていくため、地域包括ケア病棟などが考えられ、高齢化社会に対応する目的で改定されていくはずです

 しかし郡上市は高齢化比率では2025年問題の更にその10年先を進んでいる高齢者先進地区です。すなわち都市部の30年後の予想人口比率と同じ構成になっていますが、現在のところ医療崩壊は起きておらず、皆さん元気にしています。これは先達、先輩のみなさんが協力して、以前より少子高齢化に対し、少ない医療資源を地域連携で守ってきたからだと思います。

 そのためか日本住みたい田舎ランキング、『いなか暮らしの本』(宝島2014年2月号)で郡上市は、「定年後の田舎暮らし充実度、全国1位」になったとのことです。理由として、交通アクセスはよく、きれいな水、温泉や住民性に加え、医療が充実し、シニアに魅力の地域とのことでした。

 市民病院は地域に信頼される病院になるように職員一同、患者さんのため、郡上でできる医療は郡上で行えるように努力しておりますのでよろしくお願い申し上げます。 

image001.png 

 

 

 

 
   
   

 

平成26年1月、郡上市民病院はデジタル化しました。

   
 

新年あけましておめでとうございます。

 

郡上市民病院は、平成26年1月1日より外来・入院患者さんのカルテを電子カルテ化しました。

 電子カルテとは、従来は医師・看護師などが診療の経過を記入していた紙のカルテをコンピューターシステムに置き換え、電子情報として一括してカルテを編集・管理し、データベースに記録するシステムのことです。大学病院など大きな病院はすでに電子カルテとなっています。

 電子カルテになると、診療記録、検査や処置などのあらゆるオーダーがリアルタイムかつ正確に関係部署に伝達されると同時にカルテに記録されることにより、医師・看護師など病院全体で医療スタッフの間の情報共有がいつでもできるので、安心安全な質の高い医療が可能となります。また、患者さまにも見やすい画面になることから、わかりやすい説明が可能となり、将来的には大学病院や他の医療機関、開業医の先生との連携に電子カルテが使われるようになると、患者さんがどこにかかっても同じ認識のもと医療を受けられるようなります。

 また、無線を用いて、在宅診療でも使えるようになっており、院外でも電子カルテに接続できます。病院内外での業務効率を向上させ、医療現場の環境改善が成される事で、患者だけでなく、病院に働く職員の向上も期待出来るものと考えております。

 平成26年1月1日に導入しましたので導入当初は、システムに慣れないため、患者さまには少しの間、待ち時間が増えるなどのご迷惑をかけることがありますが、将来的には、より早く、より良い安心できる病院となるために、宜しくお願いしたいと思います。

 平成25年度は検査機器もMRI(大学病院と同じ機種)、デジタルマンモグラフィー、デジタルエコーなどを更新し、郡上市民病院は、ほぼデジタル化しました。デジタル化することで、県総合医療センターなど大病院との間で光回線を用いた遠隔画像システム、救急システムなどを使うことができ郡上でも都市部と同等の医療が可能となりました。

 医療機器は毎年進化しており、郡上市民病院も近隣地域と格差がない医療を目指していますが、やはり医療者と患者さん、地域住民の皆様とは、人と人との顔が見えることで信頼関係が作れるものと考えております。

 地域に信頼される病院になるように職員一同、image001.gif

患者さんのため、郡上でできる医療は郡上で

行えるように邁進しております。

 平成26年は午 (うま) 年で飛翔の年です。

ことしも皆様に安心を届けるように走り続けたい

と考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。

 

 
   
   

 

郡上市の地域医療を考える会市民フォーラムに参加しました。2013.11.9

 

 「郡上の医療を支えるために 知ろう!期待されていることを。語ろう!私たちができることを」というテーマで4回目になるフォーラムが大和庁舎で開催されました。3年ぶりに開催され自治体連合、地域社会振興財団、医師会共催の市民フォーラムに参加しました。

郡上市の医療を、開業医の先生、病院としての考えなどを知ってもらい、市民の方ができることから、行ってもらうことをみんなで話し合う会でした。

 住民の皆さんに、地域医療に対して現在の市民病院の立場を説明し考えてもらおうと、病院の内情を説明しました。すなわち、高齢化社会で病人が増えて、救急車も増加、手術が必要になる人も10年前に比べ60%も増加していることなどを説明しました。その一方で、医師、看護師の数は10年前と同じで、入院患者さんも多く満床状態が続いていることをデータで紹介しました。医師・看護師不足のなか、郡上でできる医療は郡上で行うために市民病院は、地域の皆様と連携協力しつつ、より良い医療を提供しようと努力していることを少しでも理解していただけたと思います。

 医師会からも杉下医師会長も講演し、開業医の先生方も多くの患者さんを診られており、1泊の旅行へも行けない開業医の実情をお話ししておりました。

 住民の皆様の多かった意見は、郡上地区は高齢化も進み病気も増えておりますが、自分自身で健康管理をおこない、なるべく病気にならないことが重要であることを自覚したことでした。

 自治医大の地域医療センター長の梶井教授が講評され、郡上市民は地域医療に積極的に取り組んでいるとの講評をされていました。住民も協力して地域の医療を支えていくために市民病院は、地域の人の意見を聞く機会を作っていきたいと思います。

 
image001.jpg  
   

 

2013.10.8 ホームページが新しくなりました。

 
 皆さんお気づきかと思いますが、9月から郡上市民病院のホームページが新しくなりました。

  以前は、ホームページの業者にお願いして作成していましたが、当院の職員が手直しできるように、郡上市のホームページ作成と同じシステムで新しくなりました。

今回のホームページは、市民病院の職員により、どのページも、いつでも更新できるようになっており、アップデートな情報発信をしていけるようにするために、現在の形になりました。以前のホームページより少しシンプルになった感じがしまずが、患者サービス委員会などが中心に徐々に改良していく予定です。

HPの変更などがあり、院長コラムも7月から3か月ぶりの更新になりました。

 

 8月

 郡上市民病院はWHO・ユニセフ/日本母乳の会により、岐阜県内では2か所しか認定されていない【赤ちゃんにやさしい病院】ですが、認定後3年目の審査も無事終了し母乳育児シンポジウムで、【赤ちゃんにやさしい病院】として再認定されました。今後も母乳による育児を郡上より発信していきます。

 

 
無題.png  
                                                                                                     (日本母乳の会HPより)  
 9月

 2020年の東京オリンピック開催が決定しました。

 福島第1原発が安全でないとオリンピックは招致できないため、総理大臣が完全にコントロールされていると公言していましたが、また後で想定外であったとのことが無いようにしてもらいたいものです。

しかし日本人のお・も・て・な・しを世界に認めさせたことは評価しますし、オリンピックが国内で見られることは嬉しいことです。

 

 10月

 在宅医療、在宅緩和治療の院内勉強会を行いました。講師には西濃地区で在宅医療を中心的に行っている船戸クリニック院長の船戸崇史先生をお招きし、ご講演を伺いました。病院では、病気を治すために治療するが、船戸先生は、なおらない病気に対しては、その人の生き方を考えた治療をされており、自宅に戻って生活したい方のための支え合う医療の重要性を話されていました。

人はいつかは亡くなるので、「生きがいのある医療」を目指しておられ、とても勉強になりました。

郡上市では少子高齢化、独居世帯の増加など問題はありますが、いかにして支え合い、病院から退院された後の、生きがいを少しでも応援していけるように病院としても関与していけたら良いなと感じました。 

 
IMG_0324.JPG IMG_0329.JPG    

 

2013.7.16 天地人

 
 7月初旬にTV番組「たかじんのそこまでいって委員会」でおなじみの金美齢さんの講演会を聞くことができました。郡上活性化協議会主催の講演会で、郡上市文化センターが満員でしたので、講演会にいかれた方も多いと思います。
 金美齢さんの講演会は【不条理な世の中でどう主体的に生きるか】とういう内容で、世の中は不条理であるが、どのように生きていくか?をご自身の体験を基にどう生きてきたかをお話していただきました。台湾出身の金さんは、台湾国籍から日本国籍になり、世界から見た日本の立場を示していました。すなわち日本に生まれた人は(日本人)は生まれたときから50点以上であり日本は中流というが世界的に見れば上流である。日本という国の恵まれている状況があるにもかかわらず、不条理を、不公平を感じている。人間は全く平等ではない、親が子供を甘やかしている、そんな世の中でどうしたらいいかを話されていました。
 大河ドラマ「天地人」にも出てくる孟子のことば、天の時、地の利、人の和(輪)の重要性を話されておりました。生きていく上で人の和があり、その生きていく地の利を考えて準備していくと、人に天の時があるという内容でした。
 この公演を聴く中で、数年前に聞いた、香港出身のアグネスチャンが日本人は生まれたときから80点以上あるにもかかわらず、未来に向けての意欲がないとのことをいっていたことを思い出しました。日本に住んでいるとあたりまえなことでも海外からは違うように思われているようです。
 世界からも尊敬される文化を持ち、経済的にも信頼される国である日本の医療は素晴らしく、皆保険でどこでも誰でも同じ医療が受けられるこのシステムを維持することが重要と感じました。
   
   

 

2013.5.14 さるとらへび

 
 4月20と21日に行われた郡上春祭りで、おみこしを地域の子供会で作っていますが、その中で今年の最優秀賞作品になった”さるとらへび”を病院玄関前に展示させてもらいました。当院の医師も、作成に携わっており、ご覧になった方もみえると思いますが東北のねぶたのミニチュア版のような立派な作品です。夜間に内部の照明をつけると幻想的に浮かび上がります。
 “さるとらへび”とは、岐阜県旧洞戸村(現関市)付近に伝わる伝説に登場する魔物。頭は猿、胴体は虎、尾は蛇であるとされる。高賀の山に住む魔物が悪さをしていると聞いた武士、藤原高光が朝廷より派遣された。魔物との戦はきっと長引くに違いない、それには、村人と仲ようして、落ち着いて攻めなくてはいかんと考え、高賀山の麓にお宮を建て、村人と一緒になって魔物退治を神に祈り続け、その後、瓢箪に化けていた妖怪“さるとらへび”を討ち取ったとされています。昔話でも、みんなで立ち向かえば妖怪魔物も退治できたとのことです。
 患者さんのための医療、郡上の医療を維持するために、いま私たちがどのように取り組んでいかなければならないかを考える時、忘れてはならないことは郡上は65歳以上の高齢化率が33%と、全国平均では2045年の予想値と同じ高齢化社会です。すなわち日本の30年後の医療を行っているわけですので、住民、医療機関(行政)が仲ようして立ち向かわないと解決できないと考えます。
 当院でも電子カルテ導入にあたり10年後も使えるように業務、手順などの見直しを行っていくことになります。腰を据えて、皆と仲よう、そして相談し合いながら行っていけば、理念である心癒される病院となっていくものと思います。
   
   

 

2013.2.13 インフルエンザの流行

 
2月に入り、郡上地区でもインフルエンザが流行してきました。
ニュースで、高齢者、体力の弱った方がインフルエンザに罹り、老人ホームなどで重篤化することが報告されていますし、学校では学級閉鎖し、感染の拡大が起きないように予防しています。インフルエンザの流行は、岐阜県医師会のホームページに、岐阜県内のインフルエンザをはじめ各種感染症状況報告があり、ほぼ毎日の岐阜県内の状況が把握できますので興味のある方は、“岐阜県リアルタイムサーベイランス”で検索してください。2月中旬にすこし下火になってきたようですがまだ油断はできません。
 
日ごろから感染予防のために手洗い、うがい、マスクを着用しましょう。
 
お見舞いの方や、職員がインフルエンザになり、病院の入院中の方にうつしてしまうといけないので、院内では職員は、手の消毒、マスク着用を徹底し対応するようにしております。2月中旬の現在までのところ院内でのインフルエンザ感染は確認されておらず、予防ができているものと思っています。
 
2月上旬から最新のMRI(核磁気共鳴画像法magnetic resonance imaging)機器導入の工事が始まりました。MRIはX線などの放射線を使用しないため放射線被曝なく、全身の骨軟部組織、脳疾患、乳癌、消化器疾患、女性疾患および動脈硬化など血管の描出に優れ、病気の早期発見に役立ちます。3月下旬までの工事予定で、外来患者様、近隣の医療機関、周辺住民の方にはご迷惑をおかけいたしますが、医療の質の向上のため皆様のご協力よろしくお願いします。
   
   

 

2013.1.4 新年のご挨拶

 
新年あけましておめでとうございます。
 
昨年はオリンピックイヤーで、日本人選手の大活躍により、震災後の日本に元気をもらった一年でした。昨年末には、政権交代があり今後どう変わっていくかは不透明ですが、皆様が笑顔で過ごせる一年となるようになればと思います。
 
さて、この年末年始の休み中にノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行し、胃腸症状すなわち腹痛、嘔吐、下痢などの症状での来院者が増加しました。このウイルスは感染力が強いのですが、加熱した食事、手洗いとうがいで予防して下さい。
詳しくは厚生労働省のホームページ【ノロウイルスに関するQ&A】をご参照ください。
 
今年度、当院では平成8年から使用していたMRI(核磁気共鳴画像法magnetic resonance imaging)を3月に更新いたします。MRIはX線などの放射線を使用しないため、放射線被曝なく、腰椎椎間板ヘルニアや靭帯損傷、骨軟部組織などの異常の評価に有用であるだけでなく、脳梗塞急性期では一般にCTより早期に病変を描出することができ、今回導入する1.5T では乳癌、消化器(肝臓、膵臓などの臓器)、動脈硬化など血管の描出にも優れています。撮影した画像は光ケーブルで岐阜県総合医療センター(旧、県病院)の放射線医師に読影、診断してもらいます。
工事等で外来患者様、近隣の医療機関にはご迷惑をおかけいたしますが、医療の質の向上のため 皆様のご協力よろしくお願いします。
 
本年も皆様のご意見を聞きながら、医療だけでなく、病院と介護・保険施設などとの連携、在宅支援など患者さんの退院後のことも念頭に置いた、患者さんのための市民病院、地域に信頼される医療を目指しております。
 
本年もどうぞよろしくお願いします。
   
   

 

2012.10.30 郡上市民病院 防災訓練実施

 
震度6強の地震が起きても、郡上市民病院は耐震でき、建屋・病院機能は維持される設計になっています。火災訓練、避難訓練は部署ごとに行っていましたが、実際に災害が起きた時の院内での統一した訓練ができていませんでしたので、10月初旬に郡上市民病院防災訓練を実施しました。岐阜新聞・中日新聞の中濃版に掲載されましたのでご存知の方もみえると思います。
昨年の東北大震災では多数の傷病者が震災と津波の損傷を免れた病院に搬送されました。大規模災害時には助かる命を助けるために、限られた病院スタッフ、設備の中で適切な判断と治療をする必要があります。そこで今回の訓練は、実際に地震発生と火災発生し、病院へ傷病者が搬送されるときの訓練を、当院としては初めて行いました。
 
★地震発生 → 院内のアクションプラン(非常時の行動方式)の検証 → ★救急搬送→ 外来トリアージ訓練 → ★火災発生 → 消防による病院周囲の実際の消火栓を使用した消防訓練 が行われました。
 
外来トリアージでは外傷のメークをした患者さん役のスタッフが次々と運ばれ、参加者がほぼ全員で初期対応を行うことができ、良い経験になりました。今回参加していただき講評をいただいた消防署の方、訓練の準備を行った委員会のメンバーに感謝いたします。また一般の診察中に救急外来訓練を行いましたので、患者様にはご迷惑をおかけいたしましたが、市民病院としての対応を見ていただいたと思います。
災害は起こっては欲しくはありませんが、起きた時に適確に対応できるように訓練し、一人でも助かる命を助けるようにしていきたいと思います。
   
   

 

2012.8.27 ナイトスクールに参加しました

 
郡上市民病院と、地域の皆様との対話の会「ナイトスクール」で今回は大和地区の民生委員の方々と懇談を得ることができました。
民生委員の方は社会奉仕の精神を持って、常に住民の立場になって相談に応じ、及び必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めるために日夜奉仕されている方々です。病院から退院された方や、地域で一人暮らしの方の面倒を見ていただいたりしており、奉仕で活動していらっしゃいます。
民生員の方々を通じて、患者様と病院の間の情報交換が何より重要と考えます。
病院へのいろいろなご質問、ご要望を頂き有難うございました。病院のことを知っていただき、今後の病院活動に生かしていきたいと考えております。
 
この中で、郡上市民病院は、移転して建物は新しくなったものの、内部の機械は、旧式のままではないかとのご質問を頂きました。医療機器は、確かに日進月歩で、新聞紙上などでも最新鋭機器を備えたとの記事を見かけられたことがあると思います。市民病院は、民間企業のように新製品の宣伝をすることしておりませんが、市民病院の役割は地域住民の方の、安心安全な良質な医療を提供することですので、必要に応じた機械を随時更新しております。
特に通常、患者様や一般の方が目にできない手術室の機械は、昨年から内視鏡手術機器(外科・婦人科・泌尿器科で使用)、開頭手術機器(救急・脳神経外科)、手術中の放射線装置(整形外科・外科・泌尿器科で使用)など、最新の機器に随時更新しており、市民の方に良質な医療を提供していこうと考えております。
   

 

2012.7.6 針刺し切創対策について

 
梅雨の鬱陶しい日々が続いております。
6月下旬に(公益財団法人)労働科学研究所、国際協力センター長の 吉川 徹 先生に『針刺し損傷』についての講演をしていただきました。
 
【針刺し】とは、医療現場での注射器やメスなどにより、医療従事者がケガをしてしまう事です。針を刺しただけならケガで済みますが、いろいろな感染症を持った患者さん(肝炎、HIVなど)の血液がついていると感染してしまいます。医師看護師だけでなく、病院にいるすべての人に起きる可能性があります。
気を付けていても起きる事故のため、事故が起きないような仕組みが必要です。個人の注意だけでなく、環境整備、安全装置、針を捨てるボックス、教育など病院として取り組まなければならないので研修会が計画されました。
 
吉川徹先生は針刺しの研究では日本の第一人者で、幅広く医療者に必要な知識のため、今回の講演会は、郡上市内の病院のほかにも、市立美濃病院、木澤記念病院、松波総合病院、中濃厚生病院など市外の病院の関係者の方にも来ていただき活発な討議をしていただきました。遠くから来ていただいた関係者の方にはお礼申し上げます。
 
吉川先生には、講演前に郡上市民病院内を視察していただきましたが、市民病院の職員の針刺し、感染対策に対する意識が高いとお褒めの言葉を頂きました。
今後も患者様の安全はもちろんですが、職員の安全も確保し、地域で信頼される病院になれるように期待しています。